屈辱の登山行⑥ !! 

 ずいぶん世話をかけた十方山も未練を残しつつ下山となる、下山も2時間半はかかりそうだの声、そうは云うが今までの経験でいつも降りるときは転がるようにくだり、あっと云う間に俗界に戻る、そんなにはかからないと、心の中で思う。
 降り始めてまもなく、かなり高齢の方が倒れこんでいる、下りでは良く小石などの上に足を乗せてスッテンコロリンの風景を良く見る、私も何度か経験があるが、どうも彼は滑った拍子に捻挫をしたようで、歩ける状態でない、相方が励ましているが・・・こんなとこではどうしょうもないのだ、あの人は夜までに降りることが出来たろうかと今でも心配している。
 私の方は降りるのは得意?二、三回休憩しただけで登山口付近へ、滝への標識があった、登山前に皆さん目をつけていて「後で行こう・・・!!」の話が纏まっていたらしい.
一難も、二難も、三難も去って、ちょっと滝へよっていこう!!ここで団体行動を乱しては、今までお世話になった方々に申し訳ないのであって、最後の方をトコトコとついてゆく、10分も歩いたが滝なぞは現れないのだ、川の水音ははるか下方でしている、私はこれはまた山に登って行くような感じになり不安は増す、ここでまたもアクシデント、別のグループのご婦人が二人、我々の後に付いてきている、この方も滝へ行かれるんだなと思っていた。
 どうも二人の会話がおかしい、A女「○○さんが探しているかも知れんよ」B女「降りたら一緒になるのでいいじゃ〜」差し出がましいようだが、私会話に割って入り「私たちは滝を見に行くところです」と・・・ご婦人方あわてて引き返す。
 我がグループも、もう10分進んで滝が見えなかったら引き返そうではないか!!の話となりまた行軍、現れたのだ!!ホットした!!。
 帰路の準備に着いたのはすでに5時過ぎだった。