由布岳に登ってみた(05/4/24)

 24日と25日で、まんさくの会*1に参加、由布岳に登り一泊の後、湧蓋山ワイタサンに登る予定のかなり欲張りな計画で挙行。
 由布岳*2大分県湯布院町にそびえ立つ代表的な山である、24日は早朝6時半、天気も上々マイクロに総勢20名を積んで粛々と出発したが、日本人は必ず観光バスなどに乗ると間違いなく同じパターンになるもので、まもなく予想どうり、車中はいつものようにビールなど飲んで騒々しく進行、皆さん意気軒昂、これから登る山の説明などでいやが上にも盛り上がる。
 途中、道の駅で弁当なども積み込み用意万端もう後は登るだけの態勢、湯布院町に近づいたところで、リーダーが、あれが由布岳と指さした、はるか向こうに見えた山は、とてもじゃ〜ないが私の想定外の山である、二つの峰を抱いたその山は天にも届く高さだ、昨年青息吐息で登った阿蘇中岳、高岳を彷彿するような山だ、これは相当な覚悟がいるなと・・・仰天する気持ちを隠しながら「なかなか高い山ですね・・・」と言ってはみたが、これから登ることを思うと心配になってくる私であった。
 予定どうり登山口に到着、すぐに各自念入りに登山ファッションに変装、私はいつものように、とにかく1gでも軽くがモットー、リュックは弁当、茶のボトルとレインコートのみである、しいて登山風といえば、登山靴、これだけでも身は引き締まる、往復5時間ぐらいとの説明を受ける、何時間であろうと山頂の感激を思えば、苦にはならぬ。
 よ〜し出発だ、登山入口で証拠の記念撮影、登山開始、最初から石のゴロゴロ道だ、日曜日とあって上りも、下りもかなり多くの登山愛好者で、「こんにちは」の挨拶が忙しい、グループ、ファミリー子供づれ、最後には子供を背にするようなことにならなければ良いがと人事ながら気になる、なかには犬が付いてきている、なんとなく犬も嬉しそうに見えたが、はたしてこの先の難関がわかっているのか・・・?。
 30分ごとリーダーの合図で一服となるが、いつも後半になると、もう自発的に?個人で一服を取るようになるのだ、水分の補給、着衣も全裸寸前?まで脱ぐ、私も一時間ぐらいで、すでにヨタヨタ状態、数十歩でひと休みの連続で登っていた、背後で「A front man is a beauty boy.・・・!!」などと英語らしき言葉が聞こえる、オッなんだなんだと振り返ると、いた、いた、若い外人のグループ、絵に描いたような外人スタイル、男女とも短パンに腕丸出し、白い肌に紫外線は大丈夫なのかと心配になるが、疲れたような様子もなく元気印「そこの小父さん、どいてくれ!!」と言われたような気がするので、嫌々道をゆずる、「あんな奴等と昔戦争をしたのかと思うと・・・そりゃ〜勝てない」などとまったく、関係ないことが頭をよぎる。
 いよいよ登る時間より休む時間が長くなり、人間だれも疲れてくると、浅ましくなって二、三人で休んでいると、食の話となる、弁当はいつどこで食べるのだろう、まさか道端で食するわけにもゆかないのだ、しかたなく今度は朝食はどうだったとか・・・・の話題である、頭の中は食い気がグルグル回っている、聞けば人様の朝食はわが家に比べると豪華絢爛、とてもすぐ疲れが出るようなメニューではない。
 私も負けじと朝食の話と思ったが、考えてみれば、登山といえども、いつものごとく、パン二枚、卵もなければ、ベーコンもない、完全無欠のダイエット食だ、他人に言えるようなものではない・・・と、ふと気がついた、毎朝の二枚のパンは実は一枚を半分に切って片一方にバター、一方に蜂蜜など塗りたくった、実態は一枚ではないか・・・まんまと妻の策略に、これでは疲れるわけだ。
 一歩でも登れば目的地に近づく、ついに西峰、東峰の分岐点に、ここまで二時間とチョットである、全員の到着を待って待望の昼食となるが相当な風が吹いている、あわてて雨具を着用、とても寒くてやれない感じである、まだここが頂上ではないのである、とにかく月並みではあるが絶景、はるかはるか下方に湯布院町が小さく小さく見える、360度が阿蘇連山、あわただしい昼食後ただちに西峰に向かって歩き始めるが、ここは山と云うより大きな岩だ、最初から鎖が備品として備えてある、歩かない、へばりつくのだ、脚力より腕力勝負なのだ、大きな岩を一つ征服すると、また次の岩が待っていた、なんと今度は鎖が横方向に張ってあるではないか、説明が難しいが、高層マンションの外窓を泥棒が伝うの図を想像してもらえば・・・・。
 この時ぐらい妻と趣味が同じでないのを、神に感謝したことはない、簡単に人差し指一本で千尋の谷底である、たちまち「由布岳殺人事件」に発展するところだ、しかし男共はともかく女性陣がよくも、この難所を克服したものだと、本当に感心した、女の執念岩をも砕く・・・?無事で降りたのが不思議なくらい・・・息もつかない内に東峰に挑戦、西に比べれば簡単であった、時間は無い、落ち着いているまもなく下りの行程に突入、上りは膝上が痛くなり、下りは膝下にショックを受ける、いい具合にできている。
 明日は湧蓋山に登るのだ、今夜は筋湯温泉で・・・ただ身体を休めるだけだ。

*1:T町の登山グループ30名ほどの規簿、男性軍は定年者が多い、夫婦での参加者も多い

*2:http://nakamutosi.hp.infoseek.co.jp/sub128-0526yufu.htm